システム開発に必要なのは「プログラミング」じゃない
「IT人材不足」は多くの中小企業にとって切実な悩みです。「優秀なエンジニアを採用しなければDXは進まない」と思い込んでいませんか?
しかし、私たちは断言します。AppSheetのようなノーコードツールが普及した今、コードを書く力よりも100倍重要なスキルがあります。それは、「自社の業務フローや、現場独自のルールを深く理解していること」です。
いくら技術があっても、現場の勘所を知らない人が作ったシステムは「使いにくい」と言われがちです。逆に言えば、業務を知り尽くしたベテラン社員こそが、最強の開発者になる素質を持っているのです。
総務の田中さんが「ヒーロー」になった日
私たちのお客様に、こんな実話があります。定年間近の総務担当、仮に田中さんとしましょう。彼はExcelもそこまで得意ではなく、「私にアプリなんて…」と最初は尻込みしていました。
しかし、「現場が在庫チェックで困っている」と聞き、シンプルな備品管理アプリを作ってみたのです。すると現場の若手社員から驚きの声が上がりました。
「えっ、これ田中さんが作ったんですか!? めっちゃ便利じゃないですか!」
その瞬間、パソコンが苦手だったはずの田中さんは、「自分たちの仕事を楽にしてくれるヒーロー」に変わりました。田中さんはその後、嬉々として有給申請アプリの開発にも着手し始めました。
「誰かのために」が最強のリスキリング
これこそが、本当の意味での「リスキリング(学び直し)」ではないでしょうか。上から命令されて学ぶのではなく、「仲間のために役に立ちたい」という気持ちが、ITスキルを習得する原動力になるのです。
経営者の皆様にお願いしたいのは、そんな社員に「AppSheet」という武器と、「失敗してもいいからやってみなよ」というお墨付きを渡してあげることです。そこには必ず、会社を良くしたいという「体温」の通ったシステムが生まれるはずです。
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パソコンが苦手な社員さんが「デジタルヒーロー」に変貌するまでのドラマを、ポッドキャストで詳しくお話ししています。
#13 「うちはIT人材がいない」は思い込み? 〜普通の社員が「デジタルヒーロー」に変わる瞬間〜
「エンジニア採用なんて無理」と嘆く前に。
社内の「隠れた才能」を見つけ出し、リスキリングを成功させるヒント。

