はじめに:「ツールに従うだけ」で、本当にお客様を守れるのか?
現在、セイユーネットワークシステムでは、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証取得に向けたプロジェクトが進行中です。当初、私たちは効率を最優先し、「ISMS運用支援クラウド」のような便利なツールを導入して、最短ルートでゴールすることを目指していました。「お金で解決できるなら、それが一番スマートだ」と。
しかし、検討を進める中で、拭えない違和感が生まれました。「ツールの画面に従って認証を取ったとして、いざお客様にセキュリティのアドバイスをする時、自分の言葉で語れるだろうか?」。「仕様です」「画面に従ってください」…そんなマニュアル通りの言葉しか言えない会社に、なりたくない。そう強く感じたのです。
転機となった、ある「出会い」と「助け合い」
迷いの中、私が相談に向かったのは、所属している経営者の学びの場「中小企業家同友会」でした。そこで出会った、すでにISMSを取得・運用されている先輩経営者の一言が、すべてを変えました。
「それなら、うちのやり方で良ければ、イロハを教えるよ。隠すことなんて何もないから」
本来なら企業秘密であり、高いコンサルフィーが発生してもおかしくないノウハウを、「仲間だから」という理由だけで惜しげもなく提供してくださる。この「助け合いの精神」に触れた瞬間、迷いは吹き飛びました。「外部のツールに頼っている場合じゃない。自分たちの足で登ろう」と。
Google Workspace × AppSheetで、「体温のあるシステム」を創る
私たちは今、先輩企業から学ばせていただいた「生きた運用の知恵」を、私たちの得意分野であるGoogle WorkspaceとAppSheetを使って、自社でシステム化する道を進んでいます。
- ブラックボックスにしない:自分たちで作るからこそ、「なぜこの管理が必要なのか」「どうすれば現場が楽になるか」という“本質”を深く理解できます。
- お客様への還元:この泥臭い試行錯誤のプロセスで得た知見は、そのままお客様への「生きたアドバイス」となり、開発したシステムは「使いやすいセキュリティ管理アプリ」として還元できます。
まとめ:遠回りこそが、一番の近道になる
効率化や最短ルートばかりを追い求めていた私たちが気づかされた、「自分たちの手で作り上げる価値」。それは、まさにこのブログのテーマである「ITに体温を」を体現する挑戦です。
完成までは時間がかかるかもしれません。しかし、その先には、胸を張ってお客様に提供できる「本物のサービス」があると信じています。この挑戦の記録は、今後も音声サロンやブログで正直にお伝えしていきますので、ぜひ応援してください。
このエピソードを、音声で聴く
本記事の元となったエピソードを、ポッドキャストで配信しています。私の生の声で、決断の背景をお話ししています。
#9 【方針転換】「開拓された道」は通れませんでした。だから、私たちは自分たちの足で登ります。
「ISMS取得、ツール辞めました。」
同友会の先輩との出会い、そしてGoogle Workspaceでの自社開発へ。効率化の先に求めた“大切なもの”とは。

